高級住宅街としてもブランドがある港区。おしゃれで華やかな街という印象がある一方、災害に強い街とはいえません。港区と場所がら、海に近く低地も多いからです。そのため地震の際には液状化が起きる可能性もあります。大雨が降れば浸水する地域もあります。そのため港区に住んでいる人、これから住もうと考えている人も含めて災害から身を守るためにも危険地域を知ることは大事です。現在港区でマンション購入など考えている方も是非参考にしてください。
想定外の豪雨に備えよう
地球温暖化の影響によるものか、近年増えている集中豪雨や想定外の大雨。今後このような異常気象による大雨はますます増えていくといわれています。東京都ではこのような大雨による洪水・浸水から生活を守るために、河川や下水道の整備をすすめていますが、整備の水準をはるかに上回る大雨が降る可能性もあります。
港区ではそのような事態に備えて、港区浸水ハザードマップを作成しています。また過去に浸水のあった地域なども公表しています。そのような資料をもとに、想定外の豪雨に備えることが重要です。
「港区浸水ハザードマップ」による浸水危険地域
港区が公開している「港区浸水ハザードマップ」が以下になります。平成12年9月に東海地方をおそい堤防が決壊したり広範囲に渡って浸水したりするなど大きな被害がでた記録的集中豪雨「東海豪雨」と同程度の豪雨に港区がみまわれた場合の被害を想定して作成されたものです。
また港区が公開している「港区浸水実績図」は以下となります。
わずかな高低差が浸水被害を生み出すことも
「港区浸水ハザードマップ」を見てわかることは、海岸から遠い場所であれば浸水しないというわけではないということです。「港区浸水ハザードマップ」からは海側の土地よりも内陸側の麻布や白金高輪地区に、浸水可能性が高いことが示されています。
これは、坂の多い港区の地形ならではの状況によるものと思われます。雨が大量に降った後、当然のことながら水は高低差の少しでも低いところに集中します。そのため高低差の多い港区では内陸部でも水が集まりやすい場所があるのです。
わたしは東海豪雨の際、被災地に限りなく近い地域に住んでました。ところが不思議なことに100m先の地域は浸水したにもかかわらず、わたしの実家は浸水しませんでした。古くから実家はその土地に住んでいるのですが、過去に台風や、水害に周辺が見舞われたことがあっても、実家は今まで浸水したことがないのです。この原因は、本当にわずかな土地の高低差にあるといわれています。
現在、港区でわたしの住んでいる地域は坂を下る途中にありますが、大雨が降ると坂の上の方から大量に雨水が流れ込み川の流れのようになります。このように、都心であっても窪地には大量の水が流れ込んでいくのです。窪地で排水能力を超えてしまった場合、そこは水瓶のように水がたまってしまうのです。
氾濫の可能性もある港区を流れる古川
港区を流れる古川。新宿御苑の湧き水から始まり、渋谷区(渋谷川)を通って港区に入ると古川と呼ばれる川になります。本当に普段は小さな川で、水量もほとんどない静かな川ですが、過去には氾濫したこともある川です。
https://www.city.minato.tokyo.jp/takanawakyoudou/digital-archive/photo/archives/653.html
大雨が降ると一気にその水量が増え、現在でも大雨が降ると古川周辺の住民には、非難などの注意アナウンスが流れることがあります。古川周辺地域は川の氾濫による浸水の可能性もあるので注意が必要です。
高層マンションに住んでいるから安心ではない
大雨が降っても高層マンションに住んでいれば、浸水と関係ないと思っている方もいるかもしれません。しかし、実は高層マンションに住んでいても地下などが浸水した場合思った以上の損害がある場合があるので注意が必要です。
その理由は、高層マンションの電力設備などが地下にある場合がかるからです。そこが浸水した場合、機械が壊れ動かなくなる可能性があります。確かに高層階が水に浸かるということはほぼ考えられませんが、間接的にエレベーターが動かなくなったり、電気がつかなくなったりと影響が出る可能性もあるのです。また地下に駐車場がある場合は、車が浸水してダメージを受ける場合もあるので注意が必要です。
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浸水危険地域をあらかじめチェックしよう
これから港区でマンションや住宅の購入を考えている方は、自分が購入しようとしている地域の浸水危険度を知っておくとよいでしょう。そういった地域にある場合、マンションなら駐車場や電力設備がどこにあるかチェックしておくことも大事です。浸水は高層マンションには関係ないと考えるのは禁物です。
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