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白金台にある松岡美術館訪問記

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松岡美術館は、白金台駅からプラチナ通り(外苑西通り)を下って徒歩5分ほどの閑静な住宅街の中にある美術館です。

国立科学博物館付属自然教育園に隣接しており、緑の豊かな場所にあります。緑あふれる静かな場所で美術鑑賞に最適な美術館です。

2年間の改修期間をへて2022年1月にリニューアルオープンしました。

目次

松岡美術館とは

「人はどんなに偉くなっても、やがて忘れられる。そこへいくと、古代の第一級の美術品はずっと後世に残る。自分が集めたものを、未来の人々に鑑賞してもらう。これが私の夢ですよ」と語った、実業家松岡清次郎が、80歳を契機に自身でこれまで収集してきた美術コレクションを一般公開しはじめたのが創設の契機となった美術館です。

昭和50年(1975年)新橋にある自社ビルの中に「松岡美術館」は設立されました。

平成元年(1989年)に松岡清次郎が亡くなりましたが、その後その遺志を継いだ遺族が、清次郎が大変気に入っていた白金台の自宅跡地に新美術館を建て平成12年(2000年)にオープンしたのが現在の「松岡美術館」になります。

エントランスから素晴らしい庭の眺めが

松岡美術館の特徴は、エントランスを入ると目の前の広々としたロビーから目の前にみえる美しい日本庭園です。この松岡美術館は国立科学博物館付属自然園に隣接しているため、庭からは緑しか見えません。ロビーの椅子に腰かけていると、静かな時間に心が落ち着きます。この庭園は自宅があったころと同じもので、松岡清次郎が大変気に入っていた庭だとのことです。

撮影可能な美術館

松岡美術館の館内では写真撮影は基本的にOK。ただしフラッシュや、スマートフォンの撮影音などは禁止されています。スマートフォンで撮影したい場合は無音カメラアプリを利用する必要があります。

また彫刻などはガラスケースには入っておらず、また囲いもないため間近で鑑賞することができます。もちろん美術品に触れることは禁止されていますが、間近で鑑賞できるため美術品の細部まで堪能することが可能です。

主な展示品

常設展として、古代オリエント美術、現代彫刻、古代東洋彫刻が館内1階に展示されています。

古代オリエント美術

紀元前のローマ、エジプト、ギリシア、メソポタミアなどの文化財を中心に展示しています。その中でもひときわ目を引くのがプトレマイオス朝初期のミイラの彩色木棺。ミイラは入っていませんが、その木棺の色彩は今でも色鮮やかに残っており、当時の文明の高さがうかがえます。

現代彫刻

松岡清次郎は「大きな彫刻に囲まれ、芝生の上で家族そろって食事ができるような野外美術館をつくりたい」という夢を抱いていました。その夢は生前にはかなうことはありませんでしたが、そのために集めた作品が、この白金台の展示室に展示されることになりました。ヘンリー・ムアの作品などが飾られています。

古代東洋彫刻

松岡清次郎は日本の仏像は「抹香臭い」と興味をもたず、古代アジアの彫像を好んで収集しました。インドガンダーラ地方の菩薩像やヒンドゥー教神像、中国、クメールの彫像などが展示されています。

企画展

館内2階が企画展の展示スペースとなっています。わたしが訪れた時、ちょうど企画展として、松岡コレクション「元気な文様たち~五彩・青花を中心に」を行っていました。この企画展では、中国明代の躍動感あふれる柄の絵付けの壺、皿などを中心に展示していました。また文楽や歌舞伎、能などの伝統芸能を主題とした日本画などの企画展も行われていました。

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