山手線内最大級の再開発プロジェクト「白金ザ・スカイ」。もともと白金一丁目東部北地区市街地再開発というプロジェクト名で白金高輪近隣で大規模開発があるとは聞いていましたが、今回分譲がはじまったということで、モデルルーム及び現地に足をはこびました。
これだけ街の真ん中に大規模なマンションが建つということはめずらしく、周辺住民の皆さんにとってもものすごく気になる物件ではないでしょうか。わたしもその一人です。そこで、「白金ザ・スカイ」を実際に見学した感想や、立地、以前の敷地についてレポートします。
地上45階建て山の手線内側最大級のマンション「白金ザ・スカイ」
現在建設中の「白金ザ・スカイ」は11,000㎡の敷地に東棟地上45階建て地上45階建て、西棟地上19階建て、総戸数1247戸(うち477戸は非分譲)の超高層大型マンションとなります。敷地内には、病院や子育て施設、商業施設なども併設される予定で、分譲開始早々話題の高いマンションになっています。
「白金ザ・スカイ」パンフレットより
広大な敷地の確保には努力が。どうして大規模マンションを建てることができたのか
白金ザ・スカイは実際現地に足を運び工事現場をみるとわかるのですが、広大な敷地に建設されます。港区内にまだこんな土地があったんだ!っと思うような広さです。ではなぜこれほどまでの敷地が確保できたかというと、これがディベロッパー主体の再開発ではなく住民たち主導の再開発計画だからなんです。
「白金一丁目東部北地区市街地再開発組合」ウェブサイトより
白金ザ・スカイの敷地を提供した住民は「白金一丁目東部北地区市街地再開発組合」という組合をつくり、地区の再開発に向けて動きました。その思いや、活動の原点などは以下ホームページでみることができます。
白金一丁目東部北地区市街地再開発組合
http://www.shirokane-1.com/
白金ザ・スカイが建つ白金一丁目はどんな土地?
白金には古川という二級河川が流れています。明治以降その川沿いに中小の工場や小住宅が増えました。それが現在の白金1丁目、3丁目、5丁目と奇数の番地のあたりです。対照的に高台にあたる現在の2丁目、4丁目、6丁目に邸宅がならびました。そして高台にある偶数番地は戦後、高級住宅街としてマンションなどが建っていくのです。
今回の白金ザ・スカイの敷地は、古川に接しており川の氾濫の危険がありました。また古い建物、工場なども多く道路は狭く緊急車両の通行も容易ではありませんでした。そこで再開発を行うことで、安心して住める街並みづくりを住民が中心となり進めてきたのです。
古川の氾濫の危険は?
古川は過去において増水、氾濫を繰り返してきました。近年では平成11年8月29日の集中豪雨により被害がでたことがあります。そのため、古川では古川調節池という、古川の地下に増水時に川の水を逃がす調節池が建設されました。それ以降、同地区の浸水被害軽減に大きな効果を発揮しています。
古川調節池に関しては東京都建設局の資料をみると詳しく書かれています。
http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/content/000006301.pdf
様々な間取りが特徴のマンション
とにかくこちらのマンションルームを訪れてびっくりしたのが、間取りの多さでした。間取スタジオタイプ(いわゆる1K)のものから4LDK(1室のみ)の展開になっており、メインは2LDKと3LDKになっています。1247戸(非分譲住戸477戸含む)の中で同じ間取りの部屋はほとんどありません。
間取りが多くなってしまうのは、地権者がいるマンションならではの問題です。どうしても様々な要望や利権がからむため致し方ありません。しかし、ワンルームの上にファミリータイプの2LDKなどの住まいが混在してしまうことは、騒音などのトラブルに発展することもなきにしもあらずかなっと思います。
ただたくさんの間取りがあるということは、その分選択肢も広いというようにポジティブに考えることもできます。
眺望、騒音は?
白金ザ・スカイは、その立地上、東西に長いつくりで、多くの部屋が南か北に面しています。ただ南向きは目の前に42階建てのマンション、白金タワーや26階建てのオフィスが入るNBFプラチナタワーなどが建っており眺望がそれほどよくありません。そのため、南側の部屋の価格の方が北側よりも若干低くなっています。
北側の部屋だと目の前の首都高の高さを超えると眺望はよくなりはじめます。しかし、北側だと気になるのが騒音です。古川沿いには首都高が走っており、マンションから首都高までの距離は数十メータほどになるようです。窓を開けなければ、窓ガラスは防音仕様となっているため問題ないとのことですが、窓を開けると車の音が気になることも予想されます。
特に夜間は首都高の音は案外気になるので、音に敏感な方はその点も考慮されると良いでしょう。
超高層マンションのため共用施設が充実
戸数の多い超高層マンションのため、共用施設が大変充実しているのが特徴です。キッズルーム、スタディールーム、ジム、ゴルフレンジ、パーティールーム、ゲストルームなど、あると便利な施設がそろっています。また1階2階には商業施設も入るとのことなので、カフェやレストランなども入るかもしれません。また病院、子育て支援施設も隣接するそうなので、そういった点で、ファミリー世帯が夢見ている生活が実現できそうです。
坪単価は?近隣のマンション建設計画は?
平均坪単価は約700万円。2LDK以上のお部屋だとほぼ1億越えです。近年港区はマンション価格が高騰しており、共働き世帯でもなかなか手がでない値段になってきました。また今後近隣でも白金高輪駅徒歩1分の場所に大和ハウスが「プレミストタワー白金高輪」地上35階建て総戸数280戸のタワーマンションを建設予定です。こちらはまだ販売前のため値段はわかりませんが、こちらの坪単価も比較対象として気になるところです。
白金ザ・スカイの価格や資産価値などはマンションマニアさんが詳しく紹介されていますのでぜひ参考にしてください。
https://manmani.net/?p=26566
白金高輪エリアの住み心地は?
このエリアの住み心地について、アクセスや通勤、日常生活、保育園、学校など、住民目線で利便性をお伝えします。
アクセス、通勤
白金高輪は南北線や三田線の始発が出発することがあります。特に朝の時間帯は始発が多いため、通勤時に混雑を避けることが可能です。また白金高輪からは品川駅にも近く、バスなどで品川に出ることも可能ですし、タクシーでも1000円程度でいけるでしょう。アクセスの面では申し分のない場所だといえます。
また港区役所の高輪支所や、図書館、子ども支援施設が高輪駅近隣にあるため、子育て世帯には住みやすい場所になります。
スーパー
近隣には高級スーパのクイーンズ伊勢丹(2019年11月末頃まで改装閉店)や、ピーコックストアなどがあります。また白金商店街にも八百屋さんや魚屋さんなどが並んでおり、ファミリーで生活するのには大変便利な場所です。
町の雰囲気
白金高輪駅周辺は高層マンションやビルも多く、都会的な街並みになっています。その一方、古川沿いの裏通りには長屋の古い建物、アパート、作業場などが建ち並んでおり、古い路地裏の道も多くあります。古川沿いには首都高も走っており、薄暗く少し殺伐とした雰囲気があります。古川の水質は改善されてはいますが、ロマンチックな川辺とはいいがたいでしょう。
三光坂下から坂を上ると聖心学園などもある緑の多い一帯になります。また高級住宅街も高台を中心に広がり、明るい街並みとなります。こちらは大きな一戸建ても並び静かな場所ですが、坂道が多いため電動自転車が必要です。
保育園、学区
保育園に関してはこの一帯に新しく小規模園などを増設していますが、高層マンションも多く今後も再開発エリアでマンション建設計画があることから、保活激戦区になるでしょう。現在育休中のお母さんから聞いた話で、区役所の人から「今後マンションが建つ予定なのでなるべく早めにお子さんを保育園に入れた方がいいですよ」とアドバイスをもらったそうです。
小学校、中学校は白金の丘学園という公立にはめずらしい小中一貫校になります。2015年開校の真新しい校舎で、屋上に人工芝の大きなグラウンドがあります。温水プールも完備されているとのことです!
価格は高額、メリット、デメリット含めてじっくり検討を!
白金ザ・スカイは港区の中でも最大級の再開発プロジェクトとあり、地上45階という超高層マンションで、入居戸数の多さも驚くばかりです。2023年に入居開始予定ということですが、週末には多くの子供連れのファミリーが見学に来ていました。駅までの距離も徒歩4分と近く、始発電車も多いので大変便利です。
しかし、今後もこの近隣でのマンション建設計画はありますし、不動産市場の動向も気になるところです。過去に周辺で分譲されたマンションよりもかなり高額になっています。また川沿い、騒音という点で懸念点は残ります。洗濯物も高層マンションのためベランダに干すことができないそうなので、そういった点もファミリー世帯であるなら考慮すべきでしょう。
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